Tuesday, 28 September 2010

第一補充兵役

宏は第一補充兵として入隊した。この役種は徴兵検査の結果が「乙種第二」に当たる者に与えられる。乙種第二とはいったいどんな基準なのだろうか。

徴兵検査は志願兵以外は満20歳になった男子(1943年より満19歳)に義務付けられており、春に通知が来て、夏にかけて検査が行われた。海軍で召集される者も陸軍が一括して行っていた。

検査項目は身長、体重、病気で、身長は152CM以上が必要とされた。結果は甲乙丙種等に分けられ、甲と乙が合格。使える兵士という事になり、「現役」と呼ばれた。この中で甲種は検査後即時入営ができる。乙種は乙種第一と第二にさらに分けられた。乙種合格の中で志願した者と抽選で当たった者が第一。抽選で外れた者が第二だ。

宏の場合は、1942年の5月で満20歳なので、徴兵されることになった年の夏に検査を受けたのだろう。懲役検査の結果が「乙種第二」だったということは、宏は身長が足りないとか持病があったとか、なんらかの理由で甲種合格にはならなかった。もちろん、志願なんてしたくない。抽選にも外れて家族も内心ほっとしていただろう。ところが何ヶ月もしないうちに召集がかかってしまった。

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